邪気を追い払う節分の豆まきですが、
ある特定の名字の人は豆まきしなくてもいいんです。
豆まきしなくてもいい名字の人は、
渡辺さんと坂田さんです。
豆まきしなくていい渡辺さんと坂田さんの由来についてお伝えしたいと思います。
渡辺さんが豆まき不要の理由は?
渡辺さんが豆まきしなくてもいい理由は、平安時代の逸話が由来しています。
平安時代中期、源頼光という武将がいました。
藤原道長にも仕えた武将です。
丹波国の大江山で夷賊(いぞく)追討を行ったという記録があります。
夷賊とは、荒くれ者くらいの意味でしょうか。
この夷賊追討が、大江山の鬼退治として説話になっています。
この鬼退治に参加したのが、頼光四天王で、
渡辺綱(わたなべのつな)がリーダーでした。
渡辺綱は、武蔵国足立郡箕田郷、現在の埼玉県鴻巣市生まれの武将です。
先祖の源融(みなもとのとおる)は、光源氏の実在モデルと言われ、
綱自身も美男子でした。
この渡辺綱の活躍が華々しく、
大江山の鬼の頭の酒呑童子の首を取り、
ナンバー2の茨木童子も懲らしめました。
この説話によって、渡辺さんは鬼から恐れられるようになり、鬼が寄ってこないため、鬼を追い払う豆まきをしなくてもよくなったのです。
関西で広く知られていた話ですが、
今では全国的に知られるようになりました。
わたなべの名前を聞くと鬼が逃げるので、
渡辺さん以外の、渡邊さん、渡邉さん、渡部さんなど、
どの漢字のわたなべさんでも豆まき不要です。
坂田さんが豆まき不要な理由は?
では、坂田さんが豆まきしなくてもいい理由は何でしょうか?
実は、渡辺さんとほとんど同じ理由です。
頼光四天王の二番手は坂田金時(さかたのきんとき)でした。
坂田金時は、まさかりを担いで、足柄山で熊と相撲を取るで
おなじみの金太郎です。
金太郎の出生地については、
静岡県駿東郡小山町の金時神社を始めとして、
種々の説があります。
坂田金時は、足柄峠で源頼光に出会い、力量を認められて、
頼光四天王の一人として仕えました。
渡辺綱と一緒に大江山鬼退治に参加し、活躍しました。
こうして、坂田さんも、渡辺さんと同じように、
鬼から恐れられ、鬼が近寄って来ないため、
豆まき不要になりました。
まとめ
豆まき不要の渡辺さんと坂田さんの由来ですが、
- 渡辺さんは、大江山鬼退治で渡辺綱が活躍した逸話によって、渡辺さんを恐れて鬼が寄ってこないため。
- 坂田さんは、同じく大江山鬼退治で活躍した金太郎こと坂田金時の評判のため、鬼が近寄ってこないため。
という理由でした。
ご先祖が最強だったので、鬼から恐れられるなんて、羨ましい両家ですね。
全国の渡辺さんと坂田さんは自慢してもいいと思いますよ!