春分の日、秋分の日が近づくと耳にする言葉。お彼岸。
お彼岸って何? お彼岸のお供え物は何を送るの?
普通に生きていてもあまり耳にしない言葉、意外と知らない風習なので、疑問だらけですよね。
今回はお彼岸について詳しくまとめてみました。
この記事を読んで頂ければ、お彼岸のお供え物に何を送るべきか迷うことはなくなると思います(^^)
Contents
お彼岸のお供えは何を送る?
お彼岸のお供え物は、基本的に仏様である故人に送るものなので、故人の好物だった物を送るようにします。
お仏壇に送るお彼岸のお供え物
しかし、お供え物をお仏壇に供えたあとは、下がりものとして頂くことがほとんどですので、
食べられる果物やお菓子を送ることが多いです。
お盆の時期のお供え物
お盆の時期ですと、他の親族も集まるでしょうから日持ちがするものや、後で別けられるような物がおすすめです。
お供え物選びに迷ったとき
お供え物選びに困ったときには、少し高価な香の良いお線香を送るのも良いでしょう。
仏様に良いかおりを嗅いで頂くのも、立派な供養のひとつとされています。
ろうそくなどを送るのも良いでしょう。
お供え物を送るときの注意点
お供え物を送るときに気を付けたいのが、お肉類はマナー違反になってしまうので注意しましょう。
お彼岸のお供え物を送るときののしの書き方は?
お彼岸に送るお供え物ですが、ほとんどの方がデパートやスーパーで購入すると思います。
店員さんは、冠婚葬祭の知識も豊富な方が多いので、お彼岸に送るお供え物であることを伝えれば、きちんと、のし紙や水引を選んでくれますよ~。
のしの表書きの書き方は、
- 「御供物」(おくもつ)
- 「御供」(おそなえ)
と書きます。
水引の種類
金封を結ぶ水引きの種類ですが「結び切り」の場合、
- 関東地方・・・黒白の水引
- 関西地方・・・黄白の水引
であることが多いですが、初めから印刷されていることが多いのであまり気にしなくても良いと思います。
もちろん、地域差や各家庭の習慣で違うこともあるので要注意です。
弔事のときは、薄墨を使うことが多いですが、普通の濃さでも大丈夫です。また、記入する際はサインペンやボールペンではなく筆ペンを使用します。
ちなみにキリスト教の場合には、お仏壇もありませんのでお供え物を送る習慣もないです。
お彼岸のお供え
日本でお彼岸に供え物として作られる「ぼたもち」と「おはぎ」は同じものです。
炊いた米を軽くついてまとめ、分厚く餡で包んだ10cm弱の菓子として作られるのが一般的です。
これらの名は、彼岸の頃に咲く牡丹(春)と萩(秋)に由来すると言われています。
そもそもお彼岸ってなあに?
お彼岸とは雑節の一つで、春分・秋分を中日とし、前後各3日を合わせた各7日間(1年で計14日間)を指します。
最初の日を「彼岸入り」、最後の日を「彼岸明け」(あるいは地方によっては「はしりくち」)と呼び、俗に中日に先祖に感謝し、残る6日は、悟りの境地に達するのに必要な6つの徳目「六波羅蜜」を1日に1つずつ修める日とされています。
2019年のお彼岸はいつからいつまで
2019年のお彼岸がいつからいつまでなのか、具体的な日にちを以下にまとめてみました。
春のお彼岸と秋のお彼岸で見ていきましょう。
2019年の春のお彼岸
- 3月17日:彼岸入り
- 3月20日:春分の日、中日
- 3月23日:彼岸明け
2019年の秋のお彼岸
- 9月20日:彼岸入り
- 9月23日:秋分の日、中日
- 9月26日:彼岸明け
お彼岸の語源
サンスクリットの(パーラム)の意訳であり、仏教用語としては、「波羅蜜」(パーラミター)の意訳「至彼岸」に由来します。
パーラミターをパーラム(彼岸に)+イター(到った)、つまり、「彼岸」という場所に至ることと解釈されています。
悟りに至るために越えるべき迷いや煩悩を川に例え、その向こう岸に涅槃(ねはん)、つまり悟りがあるとするものです。
写真のせいか、いっきに宗教ブログっぽくなってきましたw
お彼岸の由来は?
彼岸会法要は日本独自のもので、現在では彼岸の仏事は浄土思想に結びつけて説明される場合が多いです。
浄土思想で信じられている極楽浄土(阿弥陀如来が治める浄土の一種)は西方の遙か彼方にあると考えられています。
春分と秋分は、太陽が真東から昇り、真西に沈むので、西方に沈む太陽を礼拝し、遙か彼方の極楽浄土に思いをはせたのが彼岸の始まりであるとされています。
天皇の詔として始められた行事でしたが、いつの時代も人として、生を終えた後の世界への関心の高いことは同じで、
いつの間にか生を終えていった祖先を供養する行事として定着するに至りました。
彼岸会の「彼岸」は、「日願(ひがん)」から来ているとも言われています。
お彼岸の歴史
806年(大同元年)、日本で初めて彼岸会が行われました。
このとき崇道天皇(早良親王)のために諸国の国分寺の僧に命じて「七日金剛般若経を読まわしむ」と『日本後紀』に記述されています。
彼岸入りの日は何をするの?
彼岸入りの日には、まずお仏壇や仏具を清め、お墓をきれいに掃除しましょう。
普段よりも時間をかけて、丁寧に仏壇や仏具の手入れをしましょう。
普段は忙しくてなかなかお墓や納骨堂へお参りに行けない場合もあります。「彼岸入り」をお墓の掃除や墓石の手入れなどの機会にするのもいいでしょう。
お彼岸の期間で、いつお墓参りに行くべきか日程が決まっているわけではありません。ただ霊園や納骨堂によってはお彼岸の中日には混雑する可能性がありますので、彼岸入りの早いタイミングでお墓参りを済ませる場合もあります。
お彼岸のお墓参りはどうすればいい?
お彼岸だからといって、お墓参りで特別なことをする必要はありませんが、いつもより手厚く供養できるといいですね。
墓石に水をかけたり、磨いたり、故人や先祖を改めて感じられる時間を大切にしましょう。
お墓参りで用意する物
- 雑巾
- タワシ
- 手桶&柄杓
- ほうき
- ゴミ袋
- 数珠
- お花
- 供え物
- 線香
- ろうそく
- マッチ
お彼岸のお墓参りの正しい順序
- お墓の掃除をする。
- 花立てにお花を供えて、供物をお供えする。
- お線香をお供えする。
- お線香は束のまま火をつけて、人数分に分ける。故人と縁の深い人からお参りする。
- お墓に水をかけます。
- お墓より低くなるようにしゃがんで合掌します。
暑さ寒さもお彼岸まで?
暑さ寒さも彼岸までとは「冬の寒さ(余寒)は春分頃まで、夏の暑さ(残暑)は秋分頃までには和らぎ、凌ぎやすくなる」という意味の、日本の慣用句です。
実際、気象庁などの観測データによれば、この慣用句の意味するところが概ね的を射ているそうです。
北日本と南日本では差はあり、年によって異なりますが、概ね春分までは冬の季節現象では降雪・積雪・凍結・結氷・降霜の恐れと、気温では真冬日・冬日になることもあります。
また概ね秋分までは夏の季節現象では猛暑日・真夏日・熱帯夜になることもあります。
平均気温に例えると、3月の春の彼岸は概ね11月下旬から12月上旬(北日本は12月上旬から中旬)の気温、9月の秋の彼岸は概ね5月下旬から6月上旬(南日本は6月上旬から下旬)の気温とほぼ同じになります。
それぞれ秋から冬への過渡期の晩秋、春から夏への過渡期の初夏の平均気温と等しくなります。
なお、この慣用句の意味を転じて、「辛いこともいずれ時期が来れば去っていく」という意味の諺(ことわざ)として用いられることもあります。
彼岸抄
日蓮の『彼岸抄』によれば、彼岸の期間は善行・悪行共に過大な果報を生ずる特別な期間であるから、悪事を止め、善事に精進するよう勧めています。
※『彼岸抄』昭和新定御書2270ページより抜粋
梵王・釈王・閻魔王の三人の計(はからい)として三巻の帖帳あり。
善悪無記に各一帖也。 是の帖を勘定の為に欲色二界の中間、中陽院と云う所に冥衆集まり、各々の帳を談合し、八度これを校し三度これを覆す。
治定再治して印判を押し、善悪を定判し決断する時節也。 若しこの時衆生有って一善を修すれば、仮令(たと)え衆罪の札に著く可きも善根の日記に著くるなり。
悪業を作れば善の筆を留めて悪の札に定む。
是(ここ)に知んぬ、善悪決定の時節なり。二季の時正、此の時に小善は大善となる也。小悪を作ればまた大悪となる者也。
善悪二の道を定むといえども、一善なれども能く菩提の彼岸に到たる故に彼岸と號する也。
若人年々月々の罪業の札をけして善の札に改め、決定して菩提を得んと欲する者、此の七日の内に一善の小行を修せば、必ず仏果菩提を得べし。
余の時節に日月を運び、功労を尽くすよりは彼岸一日の小善は能く大菩提に至る也。
誰の人か、此の時節を知って小善をも修せざらん。彼の極熱の日に藍を曝し、極寒の水に錦を洗うに色変ぜざるが如く、又蜀川に錦を洗うに其の色を倍し、楚山に玉えを練るに光をはくが如し。
此の日時に善根を修すれば永く改転無く能く増益せん。
伝統行事を大切に
日本の大事な行事である、お彼岸。
その概要はつかめましたか?
お彼岸に故人が喜ぶお供え物を送り、清く生きましょうね!(^^)!