無戸籍のデメリットは? なぜ無戸籍になってしまうの?

無戸籍のデメリットは? なぜ無戸籍になってしまうの? 季節

現在社会問題ともなっている無戸籍児の増加

女優の武井咲さんが主演をつとめたドラマ「息もできない夏」でこの無戸籍問題を扱っていて話題になりました。

今回は、無戸籍の悲惨な現状と原因、解決策まで踏み込んでレポートしました。

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そもそもなぜ無戸籍児は増えているの?

子供が生まれて14日以内には、出生届けを出さないと無戸籍児になってしまいます。

ではなぜ出生届けを出さない人がいるのか?

問題はここですよね。

出生届けを出さないのではなく、出せない理由が存在するということです。

  1. 離婚した夫の子供とされることを避けるため
  2. 生活貧困などによる育児放棄
  3. 戸籍制度に意図的に反対している
  4. 記憶喪失や認知症などの病気

無戸籍児が生まれるのは、1のケースが非常に多いので、詳しく説明しておきます。

1は、民法772条から離婚してから300日以内は、新たなパートナーとの間にできた子供でも、前夫の子供とされてしまう嫡出推定という法律の問題から起きます。
この嫡出推定を避けるために、子供を無戸籍としてしまうのです。

夫がDV男だった妻は、なかなか離婚ができず、このようなケースに陥ってしまうそうです。
なんとも悲しい現実ですよね。

また不倫によって不倫相手との間に生まれた子供が、無国籍児になってしまうケースもあり、この場合は社会からの批判がとても多いという現状があります。
これはある程度仕方がないですが、まったく関係のない子供が被害を受けるのは、かわいそうです。

無戸籍のデメリットは?

戸籍の証明書がない場合、以下の証明書が発行されません。

  • 免許証
  • パスポート
  • 銀行口座
  • 賃貸(一部の業者)

パスポートが取れないと海外に行くこともできないんですよ。
鎖国状態です。これってやばいですよね。

無戸籍の悲惨な実態

無戸籍の人は、法務省の調査によれば686人(2016年2月10日時点)でした。
しかし、真実は違います。
この調査の回答率は全体の2割程度で、実態を捉えた調査にはなっていないのです!

実際の統計データはないのですが、推定でなんと1万人もの無戸籍児がいると言われているんです。

無戸籍の人は、悲惨の生活を送っていることが多いです。

貧困はもちろん、虐待、暴力などは日常茶飯事の暮らしで、
まっとうな仕事に就けず、闇の仕事をせざるを得ない人も
けっして少なくはないのです。

多くの日本人がこういう想像を絶する暮らしをしている人たちがいることを知りません。
そもそもそれが問題だともわたしは思ってしまいます…

解決策はあるの?

「離婚後の妊娠については、現在は医師による妊娠時期の証明があれば、前夫の子ではないとして出生届が出せる」という特例ができてはいますが、しっかりとした制度が確立されていないため、まだまだ問題の解決とはなっていません。

完全に問題を解決するには、結局は772条を撤廃するしかないですね。

なぜこんなにも問題があるのにもかかわらず、残っているのか不思議でなりません。

より無戸籍について知りたい方は、以下の書籍にその真実が書かれています。